危ない「自治基本条例」(2011年10月3日配信)

■■■    危ない「自治基本条例」    ■■■

台風12号は昭和28年の大水害以来の激烈な被害を、県下各地にもたらしました。被災された皆様に、心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。 報道されている甚大な被害はもとより、例えば紀ノ川や貴志川の流域、また先日視察した椿山ダム下流域など県北中部でも、家屋への被害や山、護岸の崩落、河川敷の公共施設流失、ため池の決壊など大きな被害が出ました。先ごろ、自民党対策本部の決議の申し入れにもとづき、通常より早く激甚災害に指定されましたが、一刻も早く復旧・復興がなされるように頑張ってまいります。

●自治基本条例の背景
さて自民党では私もメンバーの一人として、このたび「チョット待て!”自治基本条例”」という小冊子を作りました。自治基本条例は、民主党の逢坂前総務政務官がニセコ町長だったとき同町で初めて制定され、それ以来制定する自治体が182に増えています。自治基本条例の制定そのものに問題があるわけではありませんが、なかには首を傾げざるを得ない条例も制定され、看過できない状況です。 自治基本条例の提唱者は、菅前総理や仙谷氏など民主党幹部が信奉する松下圭一法政大学名誉教授です。松下氏の思想は広範囲に及びますが、菅総理は「大臣」という著書で「松下理論を現実の政治の場で実践する」ことが私の政治スタンスと述べています。そして、松下理論の強い影響の下に「誤った政治主導」など民主党政治が進められています。自治基本条例も、そうした松下理論の具体化の一つです。 松下理論では、市民がやれないことを市町村が、市町村がやれないことを都道府県が、都道府県がやれないことを国が、国がやれないことを国際機関がやるという「補完性の原理」を主張しています。さらに自治体の権限も財源も、議会も行政も、市民からの信託であり、国家も地方自治体も市民の信託によって成り立つという「複数信託論」も主張し、これらが自治基本条例の根本思想となっています。

●憲法と法律を逸脱する危険な思想
前者の考えは、国家概念の否定、そして国家を超える「地球市民」という発想につながっています。また後者の考えでは、議会も行政も法的根拠が不要となり、「市民」という名の下にどのようにでもなることになります。法律の範囲内で地方自治を認めている憲法の考え方と大きく異なっており、認めるわけにはいきません。 実際、自治労によって設立された地方自治総合研究所などが主導する自治基本条例では、条例を最高規範として法律より条例を優先したり、自治体や国は市民の信託によって作られるとするなど、憲法を逸脱した考え方が盛り込まれています。さらに市民という名の下に、住民投票の投票権は国籍を問わなかったり、年齢も16歳以上と定めている事例もあります。 以上のような状況から、自治基本条例が一部の「市民」や特定のイデオロギーに基づいて主導され、幅広く深い議論・検討のないまま制定されることのないよう、警鐘を鳴らす意味で小冊子を作成しました。自民党ホームページに政策パンフレットとして掲載されていますので、是非ご覧ください。 自民党は、「地域主権」などという憲法上あり得ない理念ではなく、あくまでも地方分権という理念に基づいて、地方自治の充実を図ってまいります。


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