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政治資金規正法の改正

 委員長を務める政治改革特別委員会で審議した政治資金規正法改正案が、難産の末ようやく6月6日に衆議院を通過し、今後参議院で審議されます。本来、政治制度にかかわる法律は全会一致を目指すべきところですが、自民・公明・維新以外の賛成を得られなかったことは誠に残念でした。しかし、今国会中に少なくとも再発防止策を成立させることが重要だと考え、採決しました。
 委員会では、各党の提案に基づく趣旨説明、提案者に対する質疑、さらに参考人質疑を行い、その上で修正協議を重ね、自民党からはさまざまな修正がなされ、政治家の責任の強化、外部監査の強化、オンライン化による透明性の向上という当初の再発防止策以上の改正案になったと思います。
 ただ、その中で残った課題について私見を述べます。

●企業・団体献金について

 政治学では、成立した経緯に基づく政党の区分があります。戦前に地方の有力者層に基礎を置いた政党に由来する「幹部政党」(自民党など)、明確な政治理念の下で多数の党員によって組織され、集票や資金調達などの面で党員の役割が大きい「大衆政党」(共産党など)です。そして各政党の運営方法は、資金調達では党費や個人献金、企業・団体献金、政治資金パーティー、機関紙販売事業など、また活動では党中心や議員中心、さらに組合などの団体中心など、この成立経緯によって大きく異なっています。
 また献金は本来、政治活動の自由に基づく善意の行為と考えられますが、個人であれ企業・団体であれ悪意が潜むことは十分考えられ、「企業や団体の献金は悪で、個人献金は善である」とは必ずしも言えません。
 以上のことから、献金などで政策が歪められることはあってはならず、政党・政治家は心して政治に向きあうべきことは論を待ちませんが、各党の基盤にかかわる問題だけに、どう対応するかが課題として残りました。

●連座制について

 刑法における「責任主義」とは、行為者に責任がなければ刑罰を科せないとの法理で、これにより連座制などが否定されています。この点メディアでは非常にアバウトな報道で、国民の誤解を招いています。
 公職選挙法で例外的に採用されるのは、選挙という議員の選出基盤に重大な違反があれば、議員の正当性が損なわれると考えるからです。
 以上のことから、会計責任者の違反で直ちに議員が連座適用されることは法理から無理がありますが、議員にも過失がある場合には再発防止の観点から連座制が必要との考えは各党一致しました。ただ、制度設計の考え方に相違があり、合意に至りませんでした。

●政策活動費について

 政治活動と政治資金の「透明化」については、透明化の本来の目的である政治腐敗の監視強化と、外交面などで損なわれる国益の面さらに国民側の内心や思想の自由、政治活動の自由などとのバランスをどう取るかが課題です。
 そのような中、政策活動費については自民党を含め他党からも、独立した第三者機関の設置が提案され、異論もありましたが10年後に使用状況を公開する制度が導入されることになりました。

 以上のほかにも、政治資金パーティーの公開基準の引き下げ、政党交付金の交付停止制度、さらに検討事項として、外国人等によるパーティー券購入についてや政治活動に関する個人寄付の税控除拡大、さらに自らが代表を務める政党支部への寄付の税制優遇除外などが法案に盛り込まれました。
 政治資金にかかる不祥事が二度と起こらないよう規正法の改正案ができましたが、要は政治家が法律を遵守し国民の信頼に応えていくことに尽きます。

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