成長戦略の次の課題(2013年5月27日配信)

■■■    成長戦略の次の課題    ■■■

平成25年度予算が成立し、いよいよ補正予算、税制、本予算からなるアベノミクス第二の矢が放たれました。金融緩和の第一の矢とともに初期の目的どおり的を射抜くことと思います。さらに6月に発表される第三の矢である成長戦略にも大きな期待をしていますが、この成否は、偏に投資などの民間企業の積極的な活動にかかっているといって過言ではありません。
 安倍総理が「三年間の集中投資促進期間」と発言されたように、当面のデフレ脱却、景気回復を確実にしたいものです。

 さてその上で、長期的な本格的な成長軌道に乗せるためには、成熟社会・グローバル社会・IT社会・少子高齢化社会・地球環境時代などの大変化を前提とした、新しい社会・経済システムづくりが必要です。
 というのも現在は、第三の改革期といわれる「冷戦の崩壊」に始まる大改革期で、以来概ね四半世紀を経過したところです。「明治維新」や「戦後」の例を見れば、概ね四半世紀に及ぶ大改革の混乱の移行期を経て、殖産興業・富国強兵や高度成長・所得倍増を目標に30~40年ほどの新しい時代を形づくってきました。
 このことから今は、混迷のときをようやく過ぎ新しい時代の入り口に立っているのだと思います。
 現実に今までにない大きな変化が実感できるようになり、将来展望が可能になってきました。

 この時にあたって、従来の社会・経済システムでは対応できない課題を解決し、「新平成」時代に対応するための社会や経済のあり方を目指すことが、アベノミクス第三の矢・成長戦略の次の課題だと考えます。

【取り組むべき課題】
(1)意識の改革と共有
 今までの延長線上ではない新しい時代が始まったということを国民共通の認識にするため、明治における「殖産興業・富国強兵」、戦後における「高度成長・所得倍増」のように、新平成時代が目指す新しい日本の姿を、政府は英知を総動員して国民に提示するべきです。

(2)人生100年時代への対応
 長寿化する中で老後の生活設計や健康に多くの方々が不安を感じています。この不安の解消なくして本格的な内需の振興も成長もありません。
 いまこそ、健康・経済的豊かさ・心の豊かさ・働き方など人生100年を前提とした新たな制度設計が必要です。

(3)企業マインドの改革
 1.本社機能の地方移転
 待機児童問題や長時間通勤、高い維持経費などから本社の東京立地には大きなミスマッチが見られます。交通・通信の発達や行政による規制の緩和を考えれば、東京に本社を置く必然性は低下しています。
 日本全体の健全な発展、従業員のゆとりある生活、地方の人口や活力の維持、行政投資の無駄の排除などを考えれば、本社機能の一部移転は真剣に検討されるべきです。

 2.低価格競争の見直し
 政府から異例の賃金増額の要請がなされました。異常な公共事業の低価格入札や本格的な夏や冬が始まる前のバーゲンセールなどの低価格競争も原因のひとつです。
 「市場シェアを追求する限り、値下げによる価格競争に巻き込まれざるを得ない」との指摘があります。実際、世界と比較すると日本企業の利益率は非常に低率です。企業努力によるコスト削減と不当廉売とは区別されるべきです。
 そして、適正な価格・利潤・賃金を認める国民的な意識改革が必要です。

 3.非正規労働者、外国人労働者問題
 これらは、20年後に大きな社会問題になる可能性があります。非正規労働により低所得で職業的訓練も受けないまま中高年になった時、生活困窮者となる可能性が高くなります。
 また移民二世たちが、親の低所得のために十分な教育を受けられず就職もかなわなければ、治安悪化要因になることは欧州を見れば明らかです。
 さらに、ITなどの進歩で今後どのような仕事がありうるのか不透明な状況などを考えると十分見極めることが必要です。

 4.長期的視点に立った経営
 「株式市場が短期利益を追い求める限り、天然資源の保全など長期的視点が必要な21世紀の企業経営には足かせになる」との指摘があります。
 一方では長期戦略を志向する企業があり、一方では老後の資産運用など安定した配当金目的の投資家がいます。そこで、長期投資を可能にする各種制度を整えた新証券市場の創設を検討すべきです。
 

(4)地方分権・道州制の推進
 地方分権は、’95年の地方分権推進法成立以来ずいぶん進めてきましたが、現状ではこれ以上の大胆な地方分権は難しいと思います。しかも東京への集中は止まりません。
 そこで同床異夢の感もある道州制について、実りある議論をするための叩き台となる案を作り、導入の適否を議論できる環境を整えるべき時です。

詳しい主張はHPに掲載しておりますので、是非ご覧下さい。
http://ishida-masatoshi.net/wp2016/20130527syucyo



*石田真敏ブログ
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