生活対策 (2008年11月17日配信)
■■■ 生活対策 ■■■
(定額給付金)
「定額給付金」問題は、一応決着しました。
この問題は、「定額減税」として自民党内では、今年の8月末に政調全体会議で議論されました。
その際、私は次のような意見を述べ賛成をしました。
「地元で花の栽培農家が、花が売れないと言い、桃農家も桃が売れない、さらに温室ミカンも売れない。そしてスーパーマーケットでも売れ筋が変わったと言われる。このような声を聞くにつけ、異常な原油高、物価高が家計消費に大きな影響を与え、嗜好品の消費が抑制されていると思われる。特に年金生活家庭や低所得家庭にとっては、この急激なインフレは厳しい。痛みを和らげるための対策は必要である。」と。
その時点で、高額所得者を対象とするかどうか議論はされませんでしたが、定率減税では、高額納税者ほど減税額が大きくなるとの認識から定額減税になったことは事実です。
さてその直後、アメリカ発の金融不安が発生し、株価急落とともに世界中が経済不況に陥り、原油価格や穀物価格も急落するなど、非常に不安定な経済状況が続いています。
このような中、様々な意見が出されましたが、依然として年金生活者等への物価高の影響は続いていますし、さらに需要喚起の必要性も一段と高まっていることから、経済不安や物価高騰などに直面する家計への緊急支援として「定額給付金」を実施することは有効だと考えます。
(新経済対策)
さて、「定額給付金」は、麻生総理が「生活対策」と名付けた新経済対策の一つで、対策では「生活者対策」「中小企業等企業活力向上・金融対策」「地方対策」の三分野を重要分野としています。
そして、定額給付金以外では、過去最大級の住宅ローン減税や中小零細企業の資金繰り対策として総額30兆円の融資枠の拡大、また地方対策として、道路特定財源の一般財源化に際し1兆円を地方で使用する仕組み作りや、きめ細かなインフラ整備などを行うための6千億円規模の「地域活性化・生活対策臨時交付金」の交付、さらに地方部の高速道路利用料金の大幅引き下げ等を実施することになりました。
これは、今回の世界的な不況によって、日本でも外需に加え内需も停滞し、不況が長期化、深刻化する恐れが高まっているとの認識に基づいています。
そのため、暮らしが脅かされる「生活者」、資金繰りに苦しむ「中小・小規模企業」、都市との格差に悩む「地方」への手厚い支援を行う一方、内需主導の持続的成長が可能となるよう経済の体質転換を進めていこうとするものです。
この新経済対策は、第二次補正予算や平成21年度予算で予算措置や税制改正等がなされます。
(21年度税制改正)
さて、来年度の税制改正論議が始まりました。道路特定財源の一般財源化に伴う税制改正をはじめ、世界的不況に対処するとともに、一過性の需要創出対策ではなく、自律的な内需主導型経済成長への移行を後押しするための税制改正、さらには、省エネルギーや新エネルギーを支援し、地球温暖化対策を推進するための税制改正などが議論されます。
さらに、麻生総理の指示で、持続可能な社会保障制度の構築、成長力の強化、格差の是正など種々の課題に整合的に対応するための安定財源を確保するため、消費税を含む税制抜本改革の道筋、中期プログラムを策定することとなっています。
年末にかけ、重要な会合が目白押しとなりますが、生活者の安心を守り、中小零細企業の活動を支え、地方自治体の財源を確保するため懸命に頑張ります。
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