ねじれ国会 (2007年12月17日配信)
■■■ ねじれ国会 ■■■
現在、衆議院では自民党・公明党が多数を占め、参議院では民主党等が多数を占め、いわゆる「ねじれ国会」となっています。
ただ、ねじれ現象は現在の米国もそうですし、欧州でも例があります。そしてこれらの国々では、協議会等を設けるなど知恵を出し合って政治を前に進めています。一方現在の日本では、ほとんど国会が機能しない状況です。これは民主党が、協議よりも政局を重視しているためとしか思えません。
しかし、国民の意思は違うと思います。国民のためになる法律や施策は、与野党が知恵を出し、十分議論して課題の解決をはかってゆくことこそ国民の意思だと思います。
一刻も早く「悪いねじれ国会」を解消するよう民主党の猛省を促したいと思います。
さて、参院選後大きな課題が3点ありました。(1)テロ特措法問題(2)政治とカネの問題(3)地域活性化対策です。
(1)テロ特措法については、民主党が対案を出さない状況の中で、政府案の成立を期すため国会の再延長が決定しました。
外務省によりますと、11月1日に法が失効した後も、各国から外交ルートを通じて再開の要請がなされていますし、世界のメディアも日本に対し厳しい論調で、給油停止を評価するものは一つもないとのことです。
現在の日本国憲法で出来る最も安全かつ有効な国際貢献であるだけに誠に残念ですし、一刻も早く再開することが国益につながると確信しています。
(2)政治とカネについては、武部党改革実行本部長のもと事務局長として、党内協議、与党内協議そして政党間協議とすべての協議に参加させていただき、先頃ようやく合意に至りました。合意できたことは「ねじれ国会」のもとでの政党間協議のモデルケースだとの評価をいただきましたが、詳細については紙面の都合でまたの機会に譲ります。
(3)地方の活性化については、党内の地域活性化特命委員会や税制調査会で熱心な議論が行なわれ、以前紹介した議員連盟の提言が議論のベースとなりました。自治体の財源確保では、東京等に偏在する法人二税が大変な議論の結果、約4千億円を地方法人特別税として、人口、従業員数に基づき地方に譲与されることになりました。さらにふるさと納税制度も認められました。
また道路特定財源では財務省との議論の末、ようやく折合いがつきました。具体的には暫定税率を維持するなかで、一般財源化については財務省の主張を入れてCO2対策などの自動車関連対策に使用することを条件に昨年並の約1800億円を 認める一方、議連の主張通り高速道路料金の引き下げに料金の1割にあたる250 0 億円を充当すること、また地方道路整備臨時交付金では、増額要求に対し財政力の 弱い地域の補助率引き上げと、地方負担分への無利子貸付金1000億円が充当されました。
そして、中小企業対策では、事業承継税制などが谷本龍哉経済産業部会長らの活躍で実現しました。
この後、予算編成が行われますが、地域活性化に資する予算となるよう頑張ります。 しかし、最後の大きな関門は民主党です。
「ねじれ国会」のため、税制などの予算関連法案が参議院で否決されれば大混乱となり、厳しい経済状況のなか景気に大きな影響を及ぼすことになるだけに、民主党には協議の場に出て合意点をさぐるなど、「悪いねじれ国会」を「良いねじれ国会」にするための歩み寄りを期待します。
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