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菅総理と今後の地方創生(2020年09月29日配信)

●自民党総裁選挙 党総裁選では県選出国会議員5名全員、そして党員投票に基づき県連3票のすべてが菅候補に投票されました。 私は菅氏支持を表明した時点で、理由をブログで次のように述べました。 「一つは現在の課題と政府の取り組みを熟知されていることから、この緊急時に政治空白を防げること。 次に、従来から指摘しているように現在は大変革期の真っ只中で(中略)「平時の岸田、乱世の石破、大乱世の菅」と評される中で、今は大変革期すなわち大乱世だけに菅氏に期待するところです。 菅氏は、携帯料金の値下げをはじめインバウンド推進に伴うビザや免税、迎賓館など施設の開放といった規制緩和に積極的に取り組み、風穴を開けてこられました。 現在、大変革期の課題が山積しており、とくにデジタル・トランスフォーメーションの遅れや東京一極集中の弊害、地方創生の必要性がコロナ禍で広く認識されました。それだけに今日までの遅れを取り戻し解決していくには、強力な突破力が必要であり、菅氏を支持する所以です。 この大変革期に対応できなければ、日本は世界の潮流に乗り遅れ衰退してしまいます。いまがまさしく正念場です。」 こうした期待に違わず、総理就任以来、課題とされてきたことに果断に取り組まれ、持ち前の突破力を発揮されています。大いに期待し支えていきたいと思います。 ●地方創生「創生基本方針2020」 さて、東京一極集中の是正と地方創生も最重要課題の一つです。地方の課題に一緒に取り組んできた友人の坂本哲志氏が地方創生担当大臣に就任されたので、大いに期待しています。 総務大臣退任後、党地方創生実行統合本部の幹事長として精力的に取り組んだ、第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が令和元年12月に、そして「創生基本方針2020」が令和2年7月に閣議決定されました。 策定にあたって特に主張した点は、まず第1期を検証し成果の横展開を行うとともに、自治体がさらに積極的に取り組めるよう引き続き支援すること。一方、国は自治体が独自で対応できない課題に取り組み、国と地方双方で成果を挙げることが重要として、次のような具体策を訴えました。 (1)大学問題 都内の大学入学定員15万人のうち都内の高校からの進学者は5万人です。すなわち大学進学で毎年10万人の若者が、さらに就職でも多くの若者が上京します。この構造的な問題の対策として、地方の国立大学ではニーズに応じた学部再編や定員増が計画されていますが、その財源を生み抜本的解決を目指すには首都圏での少子化に伴う定員削減が必要です。 (2)政府機関の地方移転 堺屋太一氏は東京一極集中の原因に、政治・経済・文化を東京に集中した「昭和14年体制」を挙げています。中央省庁の移転は民間企業にも影響するだけに、「隗より始めよ」の例え通りテレワークなど技術革新が進む中、東京に置く必要のない業務は積極的に地方に分散すべきです。移転先で新たな雇用や生活が生まれ、地方再生の新たな始まりとなります。 (3)企業の地方移転 コロナ禍を契機に経済界でも分散社会への認識が広がりました。この機会に、災害や感染症のリスク、従業員の生活環境、公共インフラの限界などから、東京に置く必要のない業務の地方分散を、政府・企業挙げて促進すべきです。 (4)移住希望者の支援 移住希望者と仕事や住宅などとのマッチングはとりわけ重要ですが、地域で充実度に大きな差があります。移住希望者が容易に一定の情報を得られるサイトなどの整備が必要です。 この主張の多くが基本方針に採用されましたが、東京一極集中も地方の疲弊も限界だけにまさしく正念場であり、しっかり頑張ります。

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