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これからの日本 (2008年8月11日配信)

■■■    これからの日本    ■■■  日本は、これからどうなるのでしょうか?  現在は、明治維新、第二次大戦後に次ぐ第三の改革期といわれます。そして、明治の時も大戦の時も、事件をきっかけに旧体制が崩れ出し14~15年で新体制となり、その後新体制が落ち着くまで10年を要しています。  すなわち、時代の大変化とその対応には概ね四半世紀を要するということです。  この例に倣うと、現在は90年前後に始まったソ連の崩壊をきっかけに、旧来の社会・経済システムでは対応できなくなり、新体制とも言うべき異質の小泉内閣によって新時代に対応するための構造改革が始まり、今7年が過ぎた頃といえます。  ちなみに明治7年には、大変化に伴い不満を募らせた不平士族が佐賀の乱を起こし、その後神風連の乱、萩の乱と続き、明治10年に西郷隆盛を擁した西南戦争が勃発し、その鎮圧後、明治は新たな歩みを始めました。  このことから、現在は大変化とその対応に最も苦悩する時期であり、今後3年間は構造改革を継続しながらも、いきすぎた点や格差を是正し、新しい時代に向うべき大切な時期といえます。  しかし、民主党は後期高齢者医療制度も元に戻し、郵政民営化も元に戻そうとしています。改善すべき点は当然改善すべきですが、元に戻したのでは時間を逆戻りさせるだけで、何の解決策にもなりません。さらに、財源を無視した国民に耳当たりのいい、農家への戸別所得補償など18兆円にも及ぶばらまき施策のオンパレードは、時代に逆行しているとしかいえません。  まさしく新時代を切り拓く産みの苦しみの時期であり、明治もこの時期を乗り越えてこそ新たな歩みを始めえたのです。国民のご理解とご支援のもと懸命に頑張って参ります。  このような中、日本を覆っていた暗雲が晴れつつあるようです。国際化・情報化・高齢化という長年いわれた時代のキーワードが、漸く具体化しつつあるからです。  (1)国際化は、グローバル化に変りました。冷戦の崩壊と共に資本市場に参入した国々がようやく力をつけ、生産拠点のみならず消費拠点としても成立し、今年の通商白書では、日本の新たな発展戦略として、30億人のアジアの「一大消費拠点・知識創造拠点」としての発展をめざし、アジアワイド市場の創造が謳われています。  さらに、環境・資源・食料・水さらに都市化・高齢化などの地球的課題を、日本の最先端技術やシステムを活用して解決し、アジアの持続的発展に資すると共に、我が国産業のビジネスチャンスにすると謳われています。  (2)情報化は、IT化からICT化と変りました。まさしく情報と通信の技術が飛躍的に高まり、ブロードバンドの基盤整備、携帯電話等の高機能化、コンテンツ産業の発展などにより生活の中に深く根づきました。今後さらに地理空間情報システムの活用やユビキタス社会が現実のものとなり、生活を大きく変えてゆくイメージができるようになりました。  (3)高齢化は、少子高齢化と変りました。少子化が及ぼす様々な影響が具体的に議論されると共に、高齢化にしても20年後には、90歳以上の方が現在の約4倍の約400万人に増加する見込で、もはや旧来のシステムでは対応できず、働き方や暮らし方を見直すべき時がきました。  以上のように、私達がこれから進むべき方向と課題が随分はっきりしてきました。  目前に山積する当面の課題解決に取り組むと共に、進むべき方向を誤ることのないよう頑張ります。

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