総務大臣として

石田真敏大臣の軌跡

(平成30年10月2日~令和元年9月11日)

巨大災害や高齢化、公共インフラの限界など東京一極集中のリスクや地方の疲弊が限界を迎えた時代に強い危機感を抱く一方、「『生活環境を変えたい』若い人たちの意識の変化」と、AIやロボティクスなど「Society 5.0を支える技術革新」という2つの明るい兆しを生かし、持続可能な地域社会に不可欠な「地方への人の流れ」を創出するため、総務省は何をすべきか職員に常に問いかけて課題に取り組みました。

国際会議

G20

茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合の議長として、共同声明に日本発の概念である「Society 5.0」をG20共通の目指すべき社会の概念として盛り込むとともに、AI時代の社会モデルの検討の必要性を各国と共有しました。

TICAD7

横浜で開催された第7回アフリカ開発会議で、初のアフリカ各国とのICT・デジタル担当閣僚会合を開催し、共同議長としてデジタルによるアフリカの発展に向けた共同声明をまとめました。

Society 5.0 時代への対応

総務大臣メール

地域コミュニティの再生・維持と地域の安全・安心を確保するため、「総務大臣メール」を全国の首長に送り、Society 5.0で実現される農業、教育、福祉、防災、行政事務など、さまざまな分野の具体的な最新技術例などを紹介し、認識の共有を図りました。

5G

5Gを21世紀の基幹インフラと位置づけ、都市と地方との格差をなくす有力な手段として、地方からの5G整備を強力に主導し、ローカル5Gとともに2年以内の全都道府県でのサービス開始を義務付けるなど早期の全国展開への道筋を確立しました。

テレワーク

地方でゆとりある暮らしをしながら都会と同様に働けるテレワークは、地方創生や働き方改革に資するとともに、障がい者も勤務場所の制限なく働けることから、その普及を強力に推進しました。

障がい者の就労とテレワーク

株)沖ワークウエルでは当時、社員83名のうち障がい者が70名。そして重度肢体障がい者等52名が19都道府県にまたがって在宅勤務し、自宅でネットを活用しホームページや似顔絵といったデザイン作成などの職種に就いています。
テレワークは障がい者にとって従来では考えられない、大きな希望の光です。

似顔絵を描いていただき、ありがとうございました。

地方行財政

地方行財政基盤

安定的な地方行財政基盤にはとくに心をくだき、一般財源総額の確保とともに地方税制では偏在是正の制度を創設しました。また、ふるさと納税を健全に発展させていく道筋も示しました。

地方議員

地方議会議員のなり手不足が深刻であり、全国3議長会にその背景や対応等についてそれぞれ研究を深めるよう要請するとともに、「地方議会・議員のあり方に関する研究会」を立ち上げ、議論の活性化を主導しました。

公的統計

国会答弁

毎月勤労統計の不適切事案が発覚して以降、政府の統計制度の所管大臣として休日も返上で準備をし、国会で記録的に多くの答弁をしました。

統計改革

政府統計全体の点検検証・再発防止策の検討を指示するとともに、総合的な対策の必要性を指摘しました。
その後、政府の統計改革推進会議で新たに部会が設置され、総合対策が取りまとめられました。

マイナンバーカード

デジタル化社会に必要不可欠でありながらなかなか普及しないマイナンバーカードを、着実に広げるため、まず健康保険証との一体化が効果的として、厚生労働大臣に直接働きかけ実現することになりました。

平成から令和へ

令和改元にあたり、元号決定の全閣僚会議および閣議に参画し、また国務大臣の一人として、上皇陛下の退位礼正殿の儀ならびに今上陛下の剣璽等承継の儀、即位後朝見の儀という歴史的行事に参列しました。