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鳩山総理の辞任を受けて (2010年6月3日配信)

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○辞任理由について
 6月2日朝、鳩山総理が突如、辞意を表明し、その理由に「社民党へのお詫び」と「政治とカネ」を挙げました。しかし、普天間問題は社民党との連立解消に大きな影響を及ぼしましたが、それ以上に日米関係、沖縄の方々、東アジアの安全保障など、幅広い範囲で大きな禍根を残しました。謝る相手はまずは国民であり、関係の国々であって、社民党ではありません。
 もはや普天間問題は、民主党政権では誰が総理になっても解決しません。沖縄県民が、その裏切り、公約違反を許さないからです。
 また、政治とカネの問題は、自民党をはじめ野党がそろって、国会での審議や情報の開示を求めましたが、拒否し続け、長い間、店ざらしでした。誠意を示す機会が何度もあったにもかかわらず放置し、国民の政治への信頼を失墜させたことこそ、国民に謝罪すべき事柄です。そして、小沢幹事長ともども指摘されてきた疑問に、国会の場で明確に答えなければ、問題の解決にはなりません。

○国会運営の疑問
 さらに民主党では、数多くのマニフェスト違反とともに、これらの不手際を糊塗しようと、永年にわたって築き上げてきた国会のルールをまったく無視して、強引な議会運営を展開しました。そして、委員会では郵政改革をはじめ、議論不在の強行採決が10回も繰り返されたのです。まさしく民主主義を破壊する行為であり、誠に遺憾です。
 また、この暴挙に歯止めをかけ、立法府の責務を守るべき立場の横路衆院議長も、小沢執行部の言いなりであり、何ら指導力を発揮しませんでした。
 こうした一連の事柄は、鳩山総理だけの問題ではありません。菅副総理が著書や答弁で「日本に三権分立の規定はない」と断言するように、民主党の本質である議会軽視、強権的体質に由来する問題です。

○代表選について
 さて、世の関心は民主党の後継代表、すなわち次期総理大臣を選ぶ選挙に移っていますが、小沢幹事長が中心となって代表選を行う両院議員総会を、わずか2日後に設定しました。
 オープンな政党を訴えてきた民主党の、あまりに拙速な、不透明な手続きには、小沢幹事長が自らの影響力を残そうとしているのではないかとの、疑念を抱かざるを得ません。どのような代表選が行われ、誰が代表となるのか注目しています。
 また、民主党はかつて自公政権を批判して、総理が替わるときは、総選挙で国民に信を問うべきと主張していたはずです。政権のたらい回しと批判してきただけに、筋を通すならやはり解散総選挙ということになります。そうでなければ、参院選を乗り切るためだけの、単なる表紙のすげ替えと言わざるを得ません。

○参院選の意義
 その参院選の意義は、衆参でのねじれを実現し、民主党政治の暴走を抑制することにあります。すなわち、野党で過半数を制して参院議長を擁立できれば、たとえ衆議院で不十分な審議のもと強行採決が行われても、参議院で慎重に審議することが可能になるからです。そうでなければ、これから3年の衆議院議員の任期中、民主党の暴走を止める術がなくなってしまいます。
 真っ当な政治に戻すために、いま、問われるべきは、強権的な政治運営のあり方、ばらまきに代表される選挙目当ての政策など、民主党政権の本質である社会主義的、強権的な体質です。日本という車の運転手を、自民党から民主党に代えたつもりが、いつの間にか、その車自体が全く違った車に変わっているかもしれません。私たち自民党は、自由主義と民主主義を基本とする政治を堅持していきます。

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