第174回国会を終えて国政報告 (2010年6月18日配信)
■■■    第174回国会を終えて国政報告    ■■■ ●多忙をきわめた国会活動  民主党政権による初めての通常国会が閉会しました。振り返れば、ものすごく忙しかったというのが率直な感想です。  自民党で総務省の政策を審査する総務部会長を、呼応する形で衆議院では総務委員会理事を務め、総務省に関係する自民党の責任者でした。  その役目は、法案ごとの問題点や課題の調査・検討で、具体的には委員会や本会議での質問準備や担当の割り振りをして、法案に対する自民党の賛否を決め、さらに対案・修正案づくりなどです。補正予算にはじまり、本予算に関する法案、NHK予算、そして強行採決が行われた放送法と郵政法案、また地域主権法案などなど、重要な法案が目白押しでした。  こうした法案審議の合間にはその都度、総務省全般に関する一般質問もあります。  さらに、委員会だけでなく、私自身、本会議での質問や討論も都合4回行う予定で、4回とも原稿を作成しました。ただ、国会混乱の影響を受け、実際には1回しかできず残念でした。  質問が流れたのは委員会も同様で、毎週のように準備した質問が、強行採決で審議が行われなかったりで、半分ぐらいがお蔵入りです。  このように、野党として初めての通常国会でしたが、思っていた以上に大変で、責任者の仕事と自分の質問の準備で、息つく間もないほどでした。  それだけ苦労した総務省関連法案も、放送法と郵政法案は衆議院で強行採決されたにもかかわらず参議院で廃案となり、継続審議の地域主権法案とともに一からまたやり直しです。  審議に関わった与野党や職員の人件費などを考えれば、どれだけのムダが生まれたかわかりません。民主党にはまず、自らの国会運営を大いに反省してもらいたいものです。 ●強引な国会運営に潜む思想  さて、その民主党の国会運営は、もっと大きな問題をはらんでいるように思えます。  新内閣誕生にもかかわらず予算委員会が開かれず、菅内閣の方針について十分な議論もないまま国会が閉会したように、異例づくめの国会運営で、与野党が長年かけて築いてきた「言論の府」のよき慣例が無視され、議論なき強行採決も10回行われました。  この背景にあるのが、政治主導PTで指摘してきた民主党と菅総理の三権分立の否定、すなわち「政府・与党一元化」と言われる与党による立法と行政の支配、および「衆議院の任期中は、権力を託されている」とする強権的な思想と言えます。  実際に民主党は、菅総理の所信表明に対して、与党としての代表質問を行いませんでした。政党としての国会活動を放棄したも同然です。それだけに野党に対しても、委員長職権による決定や強行採決など、議論を封じることに抵抗がないようです。  しかし、このような考えを進めれば、国会は言論の府として必要でなくなります。消化試合のように、単に採決を行う儀礼の場となり、選挙でわざわざ国会議員個人を選ばずとも、政党を選べば済む話になります。  もちろん、これは極論ですが、似たようなことが国会で起きました。  そもそも、民主党が手本とするイギリスでは「議会の中に政府が存在する」と言われ、議会(国会)が大前提の存在となっています。その上で確固たる政治的な中立性と公平性を保つ行政機構(公務員)が政府の仕事を支えています。  議会と行政の2つを思いのままに支配しようとする菅首相の考え方は、イギリス模倣と言いながら、どうもお手本の意味をはき違えているようです。  民主党の方針に危機感を持ち、党で政治主導PTを立ち上げて以来、民主党の政治思想を読み解いてきました。その中には菅総理の『大臣(増補版)』もあり、危なっかしい考えが多く語られていることもわかりました。  今回、そうした菅総理の考えを国会でただす機会はありませんでしたが、このような言論の府で議論ができないような国会運営は、自由主義と民主主義の大きな危機であり、決して容認できません。

*石田真敏ブログ
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